発端はグリップヒーターが8年前にカスタムでつけてもらってから
(確か新車購入時の2012年末にETCと合わせナップスで取り付け)、
経年劣化で(?)全く暖かくならなくなったので、新しいグリップヒーターの取り付けを計画。
ついでに車体全体の電装品の配線を見直そうと思ったのがきっかけ。
2012年にBandit1250Fを購入したばかりの時は、殆どの電装品はプロ(車体購入したレッドバロンや近所のナップスなど)にまかせて取り付けてもらっていた。
その後サービスマニュアル入手してからは徐々に自分でバイク弄りをはじめ2014年位からはほとんど自分で電装品を付けていった。
多くの依頼があるバイクショップのプロ作業員も
限られた時間と予算(工賃)で依頼内容をこなすことから、プロとはいえ、あまり良いとは言えない配線や取り付けをしている事例が多数あった。
自分でいじり始めてからも、プロのいじった配線をいじることに、自分が理解できていない配線などを触ることに抵抗(触ると不具合でるかも?など)があり、気になってはいたが、プロに任せた電装系は触らないようにしていた。
しかし、自分はBandit1250Fを乗り潰す(目標15万キロ)つもりで購入したが、不人気が理由か(?)実際に2017年位にバンディット1250Fが生産停止となり、いよいよ人任せではなく
自身で責任をもって中身を理解した上でメンテしていかないといけないなと覚悟を決め(大げさ(笑))、鬼門の電装系の見直しに着手した。
それも、そして今回のグリップヒーターの不具合をきっかけに、真冬の寒い中、貴重な休日を利用して、家族に白い目で見られながらも作業をおこなった。結果的に丸3ヶ月くらいバイクはバラバラでトータル4ヶ月くらいかかったが、かなり自分のバイクの仕組みや配線が理解出来、やってよかった。
ただ、しばらく電装系は、触りたくない。
イジる前に、まずは現状把握を。
1)プロ(他人、自分で配線など理解していない)につけてもらった電装品
・ETC/ミツバ製(装着2011年、工賃込みで5万円位、取付ナップス)
・グリップヒーター/キジマ製(装着2011年、1万円位、取付ナップス)
・シガーソケット/ブランド不明(装着2011年、工賃込みで1万円位、取付ナップス)
・LEDデイライト/ツアラーテック製(2012年、5万円位、取付レッドバロン)
・LEDテールランプ/BOSH製(2012年、2万円位、取付レッドバロン)
2)自分でなんとなく(?)取り付けた電装品
・USB充電器(5V6Aパワーシステム)*2台/サインハウス製(装着2012年、2台ケーブル込、2万円位)
・リアボックスのブレーキストップランプ/V45、GIVI(装着2012年、1万円位)
・バイクバッテリー充電用ケーブル
・前後ドライブレコーダー/AKEEYO製(装着2019年、1.5万円位)
・ヘッドライト(Hi=H7) HID(60W、2012年、3万円位)
・ヘッドライト(Lo=HB4) HID(30W、2012年、3万円位)
・ポジションランプ LED化(2012年、0.5万円位)
・前後ウィンカーのLED化(2012年、4つのLED球、1万円位)
・リアナンバー灯のLED化(2013年、1つのLED球、0,2万円位)
・シートヒーター/ブランド不明(2015年、1万円位)・・・2017年に取り外し
・電圧チェッカー/KOSO製(2015年、0.5千円位)
3)ハンドル周りの電装品(電池駆動)など
・温度&湿度計
・電波時計
※ハンドル周りの電装部品見直しに際して、取付位置など見直し予定
・ハンドルブレース(経年劣化でサビ発生のため、交換必要)
4)今後、取り付けたい電装系部品
・電熱ジャケット用電源線(バッテリー直つけのため、多分簡単)
・フロントフォーク取付用LEDフォグランプ2台(On/Offスイッチ付き)
・フロントへイグニッション連動で簡単&安全に取付できるリレー連動配線のフロント延長
※延長する電源ケーブルは、リレー連動のマイナス、プラス、AC電源
まずは、1)の配線周りを全ての配策を理解し、影響やリスクを把握。
冒頭で触れたように、いかにプロといえど、お粗末な配線が発覚。
一番多かったのは、標準ノーマルの配線から電源を取るための「配線コネクター」があらゆる電源に使われていた。
自分もネットの記事から得た情報なので正しいかわからないが、「配線コネクター」で分岐した電線は、経年劣化で標準ノーマルの配線が細くなってしまい、長期的には断線などの電源トラブルの可能性ありということ。
今回は全て配線コネクターで分岐させていた電線は、ハンダ付けで元の純正配線を修復さし絶縁処理して配線劣化対策をとった。
ハンダ修理した配線箇所は、8箇所位。
リアのテールランプ近くから配線を分岐させていた純正の元からある電線は電装トラブル時にも、テールランプがつかなくことで、命に関わるような直接的な事故につながる可能性が低いため、「配線コネクター」はそのまま残した。
今どきのバイクは電装部品が多くエンジン周りも昔のキャブ機構から
Bandit1250FもバイクのECUコンピューターで制御されたイグニッション方式となっている。
つまり自分で電装系をイジり、コンピューターに不具合が発生した場合、
予期せぬ電装トラブルが、エンジン停止などの大きな事故が懸念されるため、
慎重に仕組みを理解して電装&配線の見直しをおこなった。
・・・とは言っても所詮、素人がネット情報参考にした見直しレベルだが。
これを書いている時点では、既におおよその見直しが終わった段階で
冬の寒い週末のみの青空メンテで約2ヶ月ほど時間がかかった。
大きな見直しポイントは以下の通り
a)ノーマルの電線からの電源分岐は廃止して、後付の電装品はほぼ全てリレーでハンドリング
b)リレー(現在3つ)は、リアカウルの後ろと両サイドへ配置
c)消費電力を計算してリレーを配置
a)は、1)のプロに任せて取り付けた多くの電装品がヒューズボックスのAC電源に
「配線コネクター」を噛ませて分岐させて電力(+)をとっていたが、消費電力オーバーが
懸念されたため、電装品毎にヒューズをつけ、リレー経由でバッ直へ変更した。
「配線コネクター」で配線がむき出しになった標準電線をハンダで肉付けしてから
被覆を巻いて修復(5箇所くらい)。その後、キーオンで電源共有される便利なアクセサリー電源は
リアテールランプから分岐させリレーにつないだ。
こうすることでリアテールから供給されるキー連動の+電源は、リレーコイルの
スイッチOnにするためだけの最小電力供給で済み、各電装品への+電源供給は
バッテリー直で供給されより安全&一番電力共有が安定したバッテリーの+電源を
供給することができるようになった。
リレーはエーモンの車用(?)の最大20Aのリレーを3つ購入して、コーキング剤で防水処理し
絶縁テープで保護して簡易防水対策した。
※リアテールランプも純正のハロゲン球からLEDテールランプへ変更しており
純正よりも消費電力が減っている状態のため、リレースイッチ・オンにする消費電力追加は
影響はないと思われる。
b)リレーの配置場所
これまでバイクのバッテリーがあるバイクセンターに集中してスパゲッティー状態になっていた
配線ポイントを改め、若干空きのあるリアカウルの後ろとサイドの隙間へ配置することで
バッテリー周りに空間的な余裕が「少し」確保できた。
少しというのは、元々ノーマルの状態でもBandit1250Fのバッテリー周りのスペースは
ほとんど余分な空間はないが、以前の後付電装品の配線がごちゃごちゃした状態よりは
スッキリした程度。
それでもバッテリー直であとづけする予定の「電熱ジャケット」や「バッテリー充電ケーブル」
などの配線スペースを確保することができる点が大きなメリット。
c)消費電力毎のリレー設置
リレーが20Aまでのスペックとなるため、電装品毎の消費電力をもとに
3つのリレーへ配線するように見直す。
・リレーA:
1>USB電装品(PanasonicのNavi Golira、スマホのGoogleMap用など)
2>シガーソケット電源(通常未使用、緊急用)
3>ETC
4>前後ドライブレコーダー
・リレーB:
1>グリップヒータ
2>
・リレーC:電熱ジャケット専用
1>電熱ジャケット用
2>
実は上記のリレー配線を決定するまでにリレーの動きの理解がなかなかできずに苦労した。
また既存の「プロ」達が行った配線修復にもかなりの時間がかかったり
配線自体自身で用意して各種電線を調達してキボシをカシメたり、長さを調整したりでも
かなりの時間を要した。
自身で新規に作成した電線のキボシ端子の絶縁処理やカシメ作業にも注意して
バッテリーから電源がきている電線側には基本的にマイナスキボシを取付け
予期せずキボシが外れ、ボディーにキボシが触れショートする可能性を考え
絶縁被覆カバーの大きなマイナスを取付けるよう注意した。
またこれまで「マイナス」は、バッテリーからのマイナスとつなげていたが
バッテリー直が必須の「バッテリー充電用ケーブル」以外は、全てボディーアースとして
全てのリレーへ接続した。
リレーの配線で迷ったのが、各種電装品から元々出ていたアクセサリー(AC)電源(多くは黄色線)をリレーのどこにつなぐか。
色々思案してテストしてみた結果、各種電装品から出ているAC電源線は
リレーのプラス電線へと結線して問題ないことがわかった。
※各種電装品からのAC電源は、電装品へのプラス電源へのスイッチを入れる
トリガーになっているため、リレーのプラス自体が、リレースイッチがOnになるまで
電源供給されないため、リレーがOnになった際にリレーのプラスへ
電気が流れ、各種電装品のAC電源にも電気が流れば結果、電装品へもプラス電源が
供給される。
また各種配線は、今後の電装品交換時に備え可能な限り、自作キボシで結線して
電装品交換時にも配線自体をやり直す距離を短くなるよう工夫した。
また各種自作の電線もバイクのバッテリーから直接最大20Aの電力が流れた場合に
電線自体の許容量に対応した太さ(スケアー)になるよう配慮して
太めの電線でバッテリーとリレーをつないだ。
※電線の許容量電力以上の電力が流れると、電線自体が発火したり、断線したりする
との記載があったため。
各種電装品の結線、配置完了後、久しぶりにタンクを外し、エンジン上の両サイドに
分散して配線&配策。特に気を使ったのが高温になるエンジン付近の配線が
熱で溶解し断線しないよう「配線チューブ」を巻いて熱対策した。
また、各種配線も太めのタイラップでしっかり固定した。
余談だが、上記作業前に腰を痛め(ぎっくり腰のちと前くらいの痛さ・・・・)
バイクのタンク(20-30kg位)を何度も外すのにかなり苦労した。
なにしろ、週末のみ青空メンテのため、雨対策で毎週の作業のはじめと終わりに
タンクの取り外し&取付け作業が発生したのが、実は一番つらかった(笑)
また子供もまだ幼い(4歳&3歳)ので妻に白い目で見られる危険が高いため、上記作業時間の確保するために、冬の極寒、真っ暗の朝方から作業するなど時間のやりくりにも苦労。
妻には感謝・・・・。
結果、10月位から始めた上記作業も一通り、1月中旬にはバイク組み上がり
無事にエンジン始動と各種電装品の安定稼働が確認できた。
約3ヶ月ほどかかったことになる。
それから何度かテスト走行したが、はやり操作系のハンドル周りで
バイク操作に影響のあった部品(例えば、ドライブレコーダーの部品がウィーンカーに干渉してウィーンカーが出せない、ドラレコのモニターがバイクの振動で下がってきてモニターが見れない、クランプのゴムのボールが破損など)
を取付直すなど、実際に運転しながら操作系は微調整が発生し
まだ完成とは言い難いが、こればかりは乗車テストしながら
操作系を確認するしかないため、根気よく試行錯誤していく。
※ウィーンカーが操作できない時は、マジあせった・・・・
また操作系の不具合による手戻りとして、ハーネス配線の問題が発生。
元々バイクの配線はフロント周りに集中して、ハンドル周りで操作するため
フロント周りに配線が多数ある。
一方で、バイクは風や振動で配線がバラけることで事故にもつながるため
基本的に余分な配線は取り除き、ハンドル切れ角に少しだけ余裕をもたせ
後付配線にストレス発生しないよう気をつけなければいけなかったが
あまりにもタイトに配線したため、ハンドルを切ると配線に余裕なく
断線の恐れがありそうな箇所が複数みつかった・・・・。
何度も配線をバラすのはかなり面倒で避けたいが断線しては意味ないので配策も見直す予定。
齢50近くのオヤジではあるが、何歳になっても【準備、確認不足】は治らない。命を預ける趣味のバイクで怪我したら意味ないので、改めてそのリスクを肝に銘じて、慎重にメンテを楽しみたい。
まだまだ完全復調には時間がかかりそうですなー。